朝来市にて住宅プレゼン~その土地にあるべき姿~

昨晩、朝来市の住宅のプレゼンテーションを行いました。
約2週間前にお施主さんのご要望をヒアリングしました。

 

お施主さんの要望を聞いてプランに反映するということは当然のことですが、
ただその言葉をそのままプランに投影するのではなく、
その要望の真意を考えることが大切です。

 

今回の場合、
1階にリビングダイニングがあり、そこに全ての要素が集約すうような要望でした。
2階は主寝室や子供室などプライベートな室があるというイメージをもたれているようでした。
1階で大半のことをできるようにということで、クローゼットや物干し場なども1階に設けたいという内容もありました。

 

敷地の条件としては、3方道路に囲まれた広い土地です。
東西南を3方道路に囲まれているので、プライバシーが確保しにくい。
2階建ての家を建てると広い土地のほとんどが庭となり、
外構の維持管理が大変。

 

この地域の住宅は2階建てが一般的で、お施主さんも2階建てということが
固定観念としてありました。
しかし、要望をなんども頭で整理して、この土地でどのように住まうべきか
どのような建物であるべきか、いろいろとシミュレーションしながらプランを構築していくと、
ある住宅の姿が現れました。

 

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それは庭を囲むようにして建つ平屋の姿です。
中庭の北側の棟をパブリック棟に、南側の棟を水周りを含むプライベート棟に。
一番長く過ごすリビングダイニングがある北側のパブリック棟は中庭を介してある
南側の棟で道路面からの視線を遮ることができます。
北側にある棟ではありますが、日差しは中庭を介して十分に取り込みます。

 

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平屋は面積が大きくなるため、広い土地のスペースを大きく埋めます。
必要以上に広い外構を最小限の広さに絞ることができます。

 

2階へ上がるための階段や2階のトイレなどのスペースも省くことができます。

 

そしてなにより、1階での生活を重要に考えているということのすべてを叶えることができます。

 

平屋は同じ床面積の2階建てと比べて建築コストが掛かります。
それは屋根と基礎の大きさが、2階建てより大きくなるからです。

 

今回はそのコストの部分を全体の床面積の無駄を省き小さくすることと、
外構にかかる費用を軽減することで調整するように考えました。

 

建物とはそれぞれの土地によって必ず一様ではないし、
様々な姿が現れる要素を無数に含んでいます。

 

その中から唯一の答えを導くことができれば、
本当の建物のあり方が見えると考えています。

 

今回も熟考した甲斐があり、お施主さんに気に入っていただけたので、
実際に建築されるのが楽しみです。
素晴らしい住空間が生まれると確信しています。

 

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カテゴリー : 新築物件

投 稿 日 : 2015年2月24日