バラの門扉

もうすぐ1年が終わりますね。

 

年末は、毎年バタバタで1週間があっと言う間に終わります。

 

もう金曜日!?みたいな感じです。。。

 

そんな中、年内にどうしてもやり終えたいことがありました。

 

リノベーションのお仕事をさせていただいた、お施主さんに家の門扉にバラの絵を描いてほしいというご要望でした。

 

木製の門扉を取り外し、事務所に持ち帰り、ゆっくりと描くことにしました。

 

紙に絵を描くことはあっても、門扉に描くのは初めてで、勇気がいりましたが、絵を描くというは大好きなので、とても有難いお仕事です。

 

子供のころから、絵を描いているときだけは、雑念を捨てられて、自分の世界に入り込むことができ、時間の経つのも忘れて没頭できます。

 

ただ、年末になり、日中は打ち合わせや、プランを考えたり、作図したりとなかなか時間が取れません。

 

だから、夜ごとに少しずつ絵を描き進めました。

 

 

描いては、離れて見て、手を加えてを繰り返し、少しずつ仕上がります。

 

バラは、豪華に見えるので、全体に余白を与えながら、豪華にならないように抑えながらバランスを取りました。

 

経年変化した木門扉に、無理のない少しトーンを落とした色合いとし、最終的には風雨にさらされてくすんできた状態を想像し、それを完成形として目指しました。

 

子供のころは漠然と画家になりたいと思っていたので、建築を通して絵を描くお仕事をさせていただき本当に幸せです。

 

この木門扉が、経年によりくすんでくるのが楽しみです。

 

その完成を想像し、元の場所におさめました。

 

 

時間を楽しむということは、建築でも同じ。

 

年月というものを、取り込めるものほど素晴らしいものはありません。