ベルナウ =Bernau=

ベルリンの中心部から電車でちょっと行ったところにある町に行きました。
ここには、バウハウスで2代目校長を務めた、ハンネス・マイヤーの代表作であるADGB連合学校があります。(ドイツ労働組合総連合の組合員のための研修施設)
バウハウスとは、1919年に設立された美術と建築の総合教育を行った学校です。
合理主義的、機能主義的な芸術を基にモダニズム建築に大きな影響を与えました。
マイヤーは、建築=機能×経済と説いて、建築が内包しているであろう芸術性を否定しました。
どう否定したのか、彼の代表作を見て確認したかったのですが・・・。
ベルナウの駅で場所を聞いても、結構距離があるらしく確かバスの便も悪かったと思いますが、タクシーに値段を聞くと結構な金額だったので、断念しました・・・。
そしてベルナウの町を探索することにしました。
ベルナウ5
ベルナウ1
探索と言っても何もないのどかな町です。
人も少なくて静かな小川がながれる時間が止まったような空間でした。
ベルナウ3
ベルナウ2
その反面、自分の中に多彩な感情が生まれる空間でもありました。
ベルナウ4
建築=機能×経済と説いたことについて考えると、確かにそういう部分もあると思います。
でも、少なからずどのような建物でも何かしら感じるはずです。
それは機能的な意味ではなく、インスピレーションのようなものも含まれます。
例えば、なぜか落ち着いたり、テンションが上がったり。。。こんな感情が生まれることもあるでしょう。
それが元で住宅を購入することが経済効果だと考えると、確かに建築=経済となります。
しかしながらお寺や神社などは現在に至ってはそのようなものとは、また別の分野にあるように思います。
お寺が建立された当時は政治的な経済効果があったとしても、長い年月を経て違う存在となります。
多くの人が何かを感じる場所に変わります。
そこには美しい木造の組物や美しい庭園といった、シンプルな芸術性が存在していると思います。
芸術の定義をどう捉えるかによって理論が異なりますが、少なからず機能と経済だけではなんとも寂しそうです。
1996年に「ヴァイマルとデッサウのバウハウスとその関連遺産群」としてバウハウスの校舎等が世界遺産登録されることになり、
その登録基準の中に「顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と、直接にまたは明白に関連するもの」という項目も含まれているのですから、
彼の哲学自体もまた、芸術だったのかもしれません。
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