建築プランを考える①

最近忙しくてブログ更新が滞っていました。。。
ここ一ヶ月くらいひたすら建築プランと格闘していました。

 

プランを考えるときに立地条件により、大枠は自然に決定されていくのですが、
お客さんの要望や建物の構造などを検討すると、あっさりまとまるということはまずありません。

 

建築空間の質を求めなければ、プランをあっさりまとめるということは、それほど難しいことではありません。
しかしそれでは我々にとって建築する意味を成さないので、価値のないものとなってしまいます。

 

プランをしながらまず最初に我々がその中に住まなくてはいけません。
この場所に座るとどう感じるか、玄関を入ったときにどう感じるか、そんなことを体験していくわけです。

 

あとはその土地に出来る限り自然に佇んでいたいという思いもあります。

 

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これは最近プランをしたひとつの例ですが、土地の高低差の等高線に合わせて建築するように考えています。
このように計画することで、造成工事を最も最小限に抑えることができます。

 

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建物が土地に馴染み、より自然な眺望を取り込むことができます。
無理に平らに造成し、平地と変わらない建物を建てるなら、浮いた視界を感じることになるでしょう。
建物と土地は切り離して考えることはできないので、人は建物の中に入る前に立地をある程度認識しながら、建物内部からの外とのつながりを無意識に把握します。
それが想定より下回ると建築の空間としては著しく質を落とすということになると考えます。

 

今回の例は、斜面地であり木々が覆い茂る土地であるので、限りなく土着させることがベストであるという答えを導きました。

 

建物だけを単独で感じるという人はまずいないと思うので、こういった立地による建築空間のあり方を導くことは、建築プランを考える上で、大変重要なことであるでしょう。

 

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