カテゴリー別アーカイブ: 新築物件

パワフルなおばちゃんたち

用事までの時間に、建築プランを考えようと喫茶店に入りました。

 

お昼間の喫茶店は、おばちゃんたちの憩いの場。

 

そんな中、建築プランを考えるのは、なかなか集中力がいるものです。

 

 

自分の近況についてよりも、どこどこの誰々の近況のほうが皆興味があるようです。

 

そうしていると、最近頭痛がひどいという話に花が咲いていました。

 

あるおばちゃんが、ロキソニンの説明を始めます。

 

私もロキソニンを利用するので、親近感が湧いてきます。

 

すると事件が起こりました。

 

次のおばちゃんが、私はやっぱり「バッファリン」やわ。

 

と横槍を刺しました。

 

それに同調するかのように、「そうそうバッファリン!」

 

「私もバッファリン!」

 

「バッファリン!」

 

「バッファリン!」

 

お気づきでしょうか?

 

バ(ッ)ファリンってなんやねん。

 

バファリンやろと心の中で思いながら、笑いそうになるのと、なんか腹立つのとで、私の思考がかき乱されます。

 

バッファローかなんかが混ざってんのかよく分かりませんが、この躍動感のある連呼にやられました。

 

おばちゃんパワー恐るべし。

 

 

 

 


夕暮れの心

久々に久美浜へ行きました。

 

竣工して3年半ほど経つベイクックは、この日もお客さんがゆっくりと食事を楽しんでいました。

 

自ら設計をした建物でお客さんが食事していることに、はじめは感慨深いものを覚え、嬉しく思い、この仕事に邁進しているという自覚を心の糧にしていたけれど、時間の経過とともに、慣れて新鮮さが失われていく。

 

それを認めないように刺激を求め、新しいことへの活力で心を白く塗り替えようとしている。
同時に、そういった行為は本質を曇らせるということを深いところで理解している。

 

当たり前に眺めるように設計された2階席から、太陽が久美浜湾の奥に沈もうとしている景色を見た。

 

 

その時に少しずつ暗くなっていく山並みと空の明るさの対比が大きくなると、際立った空の明るさが鏡に近付こうとするさざなみの水面に映し出され、湾の本質が見えたように感じた。

 

煌々と明るい空の下では散漫に感じるものも、光が弱まれば浮かび上がるものもある。

 

心も同じで光が弱まれば、見えるものがあるのだと、感じることができた。

 

時間の経過とともに見るべきものが変化する。
その変化を見落とさないように今できることをしようと思う。

 

こういうのは、自ら設計した中だけでしか感じることはできないのだろう。

 

 

 


建築模型三昧

いままで模型をいくつ作ってきたか数えられないけど、模型というものは私たちの言葉以上に、建物のことを多く語ってくれます。

 

図面を見ていただいて、我々が緻密に説明するより、模型を見ていただくだけで、多くの情報を理解してもらえます。

 

お客様へのプレゼンテーションでは、まず模型で説明して、図面を見ながら事実確認を行い、また模型に戻って話をするという流れがほとんどです。

 

 

プレゼンテーションでは大活躍で模型様様なのです。

 

 

我々も模型を作りながら考えた建築を再確認する楽しさもあります。

 

 

そんな模型のですが、模型三昧となると、なかなか大変です。

 

模型三昧の前にプラン三昧というものもあります。

 

全てプレゼンテーションが成功すれば、今度は図面三昧というものが待っています。

 

ここで、三昧って何?とふと思いました。

 

調べてみると、予想だにしない意味が。。。

 

サンスクリット語(インド・南アジア・東南アジアで用いられた古代語)のサマーディを漢語で三昧地(さんまぢ)といい、それを略して三昧となったということです。

 

元々の意味は精神を集中し、惑わない境地に至ることのようです。

 

この意味からすると、プランの境地、模型の境地、図面の境地に至るということになります。

 

おおー、と一人で高揚してしまいました。

 

修行ということで頑張ります。

 

 

 

 

 


インターンシップ

私の母校である神戸市立工業高等専門学校から学生さんがインターンシップで来ました。

 

都市工学科の学生さんです。

 

私は就学していた頃は、土木工学科という名称でしたが、改名されてなんか聞こえよくなりました。

 

ただ、建築ではなく土木なので、建築については少ししか学びません。

 

昔は全然建築についての授業はありませんでした。

 

そんな中、土木でありながら建築の道に進みたいということで、同じ境遇の私の事務所にインターンシップとして来てもらえることになったのです。

 

18歳という若さで明確に自分の進むべき道について考え、そのために行動している姿を目の当たりにすると、私の若い頃を思い出し恥ずかしくなってしまいます。。。

 

ただ勉学だけではなく、様々な経験をしてきたから今があると後悔はしていませんが。

 

それなりに年を重ねて思うことは、机上の勉強も大事だけど、実際に何かに取り組んだり、考えたりという経験や体験こそ自分の真の自信につながり力になるということです。

 

 

インターンシップというものは有効に活用すれば、すごく価値のあるものだと思います。

 

この経験を生かすも無駄にするも本人次第ではあります。

 

そいった意味で、今回のインターンでは、パソコンは一切触ってもらってません。

 

作図ソフトやCGソフトの扱いなんかは、なんかのついでに覚えたらいいという程度のものです。

 

我々からしたらたいしたスキルでも何でもありません。

 

実際の設計物件で複雑な木構造の軸組み模型を製作してもらいそれを見ながら構造を考えたり、白模型を作ってその模型が実際のお客さんへのプレゼンテーションに使用され、どのような反応なのかという実体験をしてもらいました。

 

 

 

あとは現場でお客さんや工務店さんとの打ち合わせがどのようにされているのかなど、リアルな建築というものを見てもらえたと思います。

 

ひとつのものを造るのに、多くの人とつながり、多くの人と考え、実現していくということの楽しみと難しさ、そして責任というものを感じてもらえたならよかったと思います。

 

少しでも次世代を担う人の力になり素晴らしい建築を生み出してもらえることを願っています。