カテゴリー別アーカイブ: 日本建築

ついに恐竜と建築の聖地へ①

お盆休みをいただいて家族で旅行に行きました。

 

行き先は、私にとっての聖地があります。

 

いままで何度か訪れる予定があったのですが、都合が合わず行けず終いだった場所。

 

そしてこの度、ついについに訪れることができたのです。

 

さあ、遠くに見えてきました、銀色の卵。

 

 

もうお分かりでしょう、「福井県立恐竜博物館」です。

 

恐竜についていえば日本随一の場所です。

 

 

入る前から高揚感と期待感でいっぱいです。

 

どのような展示方法で、恐竜との距離感をどう感じることができるのか。

 

展示に対して、建築はどのようなありかたなのか。

 

故・黒川紀章氏の設計は、恐竜好きの私にとってどう感じるのか。

 

正直、恐竜好きな私にとって、このような建築を設計できるということに強い嫉妬心を抱くのである。

 

そして、勝手な対抗心が芽生えるのです。

 

この濁った気持ちを綺麗に洗い流してもらいたい、そんな願望もありました。

 

エントランスホールはさほど広くなく、すぐ正面に大きな吹抜とそれを囲む回廊が広がり、地中深くに降りていくエスカレーターが別世界へ赴くようなミステリアスな感覚に包まれます。

 

 

最下にもぐりそこから地上に上がってくる展示経路。

 

異世界から徐々に現世にもどる、そんな分かりやすくも想像没頭する脳にやさしい計画。

 

山に建築されて、その高低さをみごとに建築空間に活かしている、無理を感じない立体的な素晴らしい空間操作です。

 

建物に一歩踏みこんだだけで、期待感が膨れ上がる素晴らしい建築。

 

まだエントランスに立っただけなのに、爆発的に感じることが多い。

 

恐竜好きということもあるのだろうけど、日本随一の恐竜の聖地であることに揺ぎ無い強さを感じる。

 

この時点で入館する前の、私の濁った気持ちは綺麗に洗い流され、純粋にこの建築空間に身を投じることができることになっていたのです。

 

さてさて、博物館の導入部で、既に書くことが飽和状態。

 

肝心の恐竜については、また次回に。

 

 

 


屋外照明シェード強度アップ&視認性アップ

先日OB客様から、屋外門柱の照明が破損してしまったという連絡を受けました。

 

その照明はグランデザインのお手製照明でした。

 

様々な照明を検討した上で、その場所にふさわしいものは、製作するしかないという答えにいたり、屋外でも裸電球のようにシンプルに透明に光るシェードを造りました。

 

裸電球をそのまま屋外で使用すると、漏電してしまうので、LED電球を覆うように白熱電球のガラス部分をシェード代わりに改造したものでした。

 

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シンプルでやさしく光る照明はこのお家の入口に静かな境界をもたせてくれていました。

 

ただ強度と昼間の視認性に問題があり、宅配業者さんが気づかずに破損させてしまいました。

 

強度面では、ガードを付けるなど検討しましたが、やはりこの裸電球の形状に拘ることにしました。

 

しかしこの形状で強度を上げるのはどうしたものか。

 

そこで試用したのが、エポキシ樹脂です。

 

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エポキシ樹脂でガラスの表面と裏面をコーティングすれば、強度は格段に上がるはずです。

 

コーティングしたガラスを硬いもので叩いても、ヒビは入るけど、エポキシ樹脂皮膜を破ることはできません。

 

さて事務所でスタッフ全員でどのようにするか相談しながら、実験を繰り返し、3パターン製作することに至りました。

 

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№1 WHITE BUNNY
№2 GORDEN ROE
№3 TASOKARE (誰そ彼。映画「君の名は」の主題ともいえる言葉。黄昏。)

 

さあ、なんのことか分かりませんよね。

 

内容の説明はまたのブログで。

 

 

 


建築の歴史を辿る

私の出生地である大阪府枚方市三矢町。

 

そこは、江戸時代に枚方宿として、大阪から京都に続く京街道の宿場町として栄えていました。

 

そしてそこには本陣という大名たちのための宿泊施設がありました。

 

本陣跡資料のコピー

 

今は現存せず、跡地の一部として三矢公園があります。

 

そんな歴史も知らずに、小さい頃はその公園でよく遊びました。

 

その頃から30数年経ち、現在枚方市三矢町の友人から依頼され本陣について調査しています。

 

枚方宿本陣についての文献は乏しく、実際の姿は分かりませんが、調べているうちにある情報に辿りつきました。

 

和歌山県にこの本陣の一部が移築されたという情報です。

 

役場の教育課の人に連絡をとり、事情を説明すると、快く調べてくださり、ある一軒のお屋敷に辿りつきました。

 

確証はないけど、可能性のある建築です。

 

近隣の方にも話を聞くことができ、可能性のあるお屋敷の歴史的価値が高まってきます。

 

そのお屋敷の所有者の方にも見せていただく承諾をとり、その建築を調査させていただきました。

 

この建物が本陣の一部であるかの確証には至っていませんが、たいへん貴重なものに触れました。

 

建築というものの力を知りました。

 

建築が歴史を教えてくれます。

 

いろんな歴史の中で建築は生まれるのですが、建築から読み解く歴史は、大きな歴史の流れの中の一点を、より身近でより濃く教えてくれます。

 

建築に携わる中でこれ以上に未知でおもしろいものはないかもしれません。

 

引き続き、同時期に建築された他の現存する本陣と比較したりと調査を続けますが、どのような結果であれ答えに辿りつくのが楽しみでありません。

 


東京建築探訪

偉人の建築に触れるのは、建築を考える上で最も重要なことであり、学びの基本であると考えています。

 

忙しくてそういった時間が減ってしまっているのを感じてはいますが、合間をみて訪れて感じるようには心がけています。

 

今回は、世界的有名建築家の磯崎新さんの処女作である木造住宅に訪れました。

 

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美術家である吉村益信氏のアトリエ兼住宅として1957年に建築されました。

 

白いモルタル塗りの外壁から、「新宿ホワイトハウス」と呼ばれ、今はカフェとして使用されています。

 

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カフェとして中に入ることができるというのは、とてもありがたいことで、住宅として建てられた場合は外観しか見ることができないということがしばしばあります。

 

中に入りゆっくりとカフェオレをいただきながら、その空間を感じることができ、とてもよかったです。
そして、イタリアのナポリのユースホステルで同室になったドイツ人が、磯崎新氏のことをすごいすごいと絶賛していたのを思い出しました。
ドイツにも名建築を残す磯崎新氏の処女作に触れるというのは、とても貴重なものです。

 

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寸法を意識しているんだろと感じさせる空間の容積はとても心地よいもので、建築の気持ちよさというものを感じることができます。

 

時を越えて活躍する建築というものは本当に素晴らしいです。