陶芸界の巨匠、河井寛次郎。
彼の自邸兼陶房は現在、河井寛次郎記念館となり、京都市東山区五条坂にあります。
この民家は日本各地の民家を参考にしながら、独自で設計して建築されました。
古民家でありながら、独特な風合いがあるのは、彼自身のこだわりが込められているからなのでしょう。
中庭を介して、2階建の母屋と陶房が分けられています。
<母屋>
中庭をぐるりと半周囲むように、母屋と陶房を繋ぐ回廊があり、その途中には一坪の茶室が中庭を望むように配置されています。
<茶室>
この茶室から陶房へと入っていきます。
そして敷地の端には、立派な登り窯が構えられていました。
<登り窯>
陶房の隣にある茶室で、自作の陶器でお茶を飲みながら、新しい作品を思案していたのではないでしょうか?
どのようなことを考えていたのでしょうか?
<陶房横の休憩所>
寛次郎は「驚いている自分に驚いている自分」と語っています。
美しいものや素敵なものに直面した時の感動、こんな感動を味わうことのできる自分自身の素晴らしさについては、なかなか気づいたりしないものです。
こんな見落としがちな心を寛次郎は大切にしたと言われています。
そしていつも子供のように感動する心を失わず、どんなことにも喜びを見出し、そしてそれらを愛し大切にした、そんな人物でした。
帰り道、高瀬川の流れを見て感動している自分、感動することの素晴らしさをもっと大切にしようと思いました。
年をとるにつれて新鮮に思うことが減って、感動する局面も少なくなっていきますが、そういうものだと思わずにもう少し深く考えてみることも大事なのでしょう。
<高瀬川>
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Category Archives: 日本建築
環境配慮的な建築
昨日の夜、大阪の福島で「木造、土壁、省エネ性能、版築」についての勉強会がありました。
京都出身の豊田保之さんは土壁と、熱的性能のお話。
現在、神戸で活躍する畑中久美子さんは、版築とドイツのお話。
共通するのは土。
そして情熱。。。
環境問題が大きく取り上げられ出してから、様々な業界でその対策や、考察が行われています。
建築では、主に省エネルギー性についての条件を備えた制度が増えました。
しかし、これらの基準は義務ではなく、これを満たすように頑張れば補助金などの援助を受けられるというものです。
ヨーロッパではこれらより、厳しい制度でかつ義務化されています。
日本ではまだどのように定めるべきか、定めた後の経済影響を考えている状態なのでしょう。
エネルギーを使わない住宅、すなわち極端にいえば、太陽エネルギーのみで生活をまかなうというような状態。
冬は熱を逃がさず、夏は冷気を逃がさず。。。
究極は冷蔵庫のようなお家???
このことだけを突き詰めれば、建築は工業製品化して建築ではなくなるのでしょう。
今回の、ゲストのお2人のように、木を使い、土を使い、水を使い、そして何より人のことを気遣う建築をもっと追及することで、土地に住まうということに繋がるのだと改めて感じました。
本当にありがとうございました。
話は遡って、この勉強会が始まる1時間ほど前、
予定より早く福島についた私は、時間を合わせるために喫茶店にでも入ろうと思いました。
でも、近くになかなか喫茶店らしきものは見つからず、飲み屋ばかりでした。
そうすると、BARらしき小さなお店がありました。「RED STAR」
店の入口に目をやると、「コーヒー」の文字が・・・。
いや、ウソやろと思いながら、一旦通り過ぎました。

「コーヒー」って書いてんねんからコーヒーはあるやろと、自分に言い聞かせて、勇気を出して店に入りました。
私「あの、コーヒーを・・・。」
女性店主「はい、ありがとうございます。」
やっぱり、あった・・・。

しばらくの間、何故こんな店なのか、店主の前職業の話、出身地の話など、いろんな話を聞かせてもらいました。
こういうお店とても好きです。省エネなど気にせず、ロックに突っ走ってほしいですね。(怒られるかな?)
短時間でロックとソイルを味わえた1日でした。
ありがとうございました。
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東京スカイツリー
10/30(土)に茨城県で建物見学があり、会社のみんなで行ってきました。
神戸から車で日帰りというプランです。
首都高速を走っているときに、東京スカイツリーを見ることができました。
この日は天候が悪く、建設途中の頂上まで見えませんでした。
あとで調べてみると、この日現在で497mでした。
最終的には最高高さ634mに達する計画です。
どこまで拡大していくのだろうか東京は。
まるで地球の養分を吸って、大きく伸びている植物のようだと思いました。このまま進化すると、建築はやがて地球から浮き上がって、建築ではなくなるときがくると思います。
瞬間移動する住宅、海底まで潜ることのできる住宅、瞬時に部屋が変化して一部屋で全てのことができる住宅など、
テクノロジーの進化により、より機械工学的な要素に移行していくような気がします。
この東京スカイツリーを見ていると、そのようなイメージに覆われました。
そしてもうひとつ思い起こしたことは、昔々に送電線鉄塔を建設していた記憶です。
東京スカイツリーの1/6(100m)ほどの高さの鉄塔でしたが、それはそれは恐かったものです。
応援のオファーがあれば、いつでも現場に駆けつけます
<若き日のわたし 自分が世界の中心だと思っていたころのわたし>
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善峯寺
昨日、滋賀県で建築中の建物の打ち合わせがあり、その帰りに京都のとあるお寺に寄ってきました。
そのお寺は、落ちないお守りを売ってあることで有名なお寺です。
「京都西山三山 善峯寺」
落ちないお守りとは、阪神大震災で高速道路が傾いたときに、その路上を走行中だったバスの運転手が持っていたお守りで、まさに落ちなかったお守りなのです。
それ以来、合格祈願のお守りとして有名になりました。
私の場合は、一級建築士の二次試験についてです。
一次試験の時に妻から京都の北野天満宮のお守りを受け取っていたので、
更なるゴリヤクを頂こうと、思い購入しました。
このことを妻に帰って話したら、「お守りを2つも持ったら神様がケンカすんねんで。」と
警告を受けました。
どうしましょう・・・。
早速、テーブルにお守りを2つ並べて、祈りました。
『どうかどうかケンカをなさりませんように・・・。北野天満宮さまだけでは足りないと思ったわけではなく・・・、どーしても落ちることができないという思いから善峯寺さまにもお力をお借りしようと思ったわけなのです。本当に純粋な気持ちでしたことなのです。どうかご理解ください。そしてどうか私を守ってください。』
ほんとうにこのように祈りました。
なんとか分かっていただけたはずです。
そして、カバンについてある2つのポケットにそれぞれ分けて入れました。
この善峯寺には日本一の松もあります。
まるで松の葉が山々を築いているようでした。
日本の美ですね。
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