Monthly Archives: 3月 2018

「商店建築」4月号に掲載していただきました

本日発売の「商店建築」4月号に、設計させていただいた「中国菜群青」を掲載していただきました。

 

 

「商店建築」は商業店舗関係の建築について毎月刊行している建築業界ではとても有名な雑誌です。

 

建築を学び始めたころは、「商店建築」に掲載される店舗建築は別世界のように思えました。

 

今こうして雑誌を眺めると、改めてこの工事に携わった人たちへの感謝の思いが込み上げてきます。

 

記事として取り上げていただいた商店建築社の方にも感謝です。

 

そして何よりこの店舗の設計を任せてくれたお施主さんには、この上ない感謝の気持ちでいっぱいです。

 

建築が雑誌に載ったということが嬉しいのではなく、この建築を完成させた皆の思いが記録されたということが何より嬉しいのです。

 

素晴らしい仲間に感謝。

 

 

 

 

 

 

相応しい布

ユザワヤさんに布を選びに行きました。

 

建築工事で使う布です。

 

カーテンではなく、壁を構成する布です。

 

機能と意匠を兼ねる布の壁。

 

風になびく壁。

 

きっと、静寂と躍動を空間に与えてくれるでしょう。

 

それにしても、どの布がもっとも相応しいか悩みます。

 

空間とそこで暮らすお施主さんに相応しいもの。

 

おーこれは素晴らしい。

 

 

大阪なら、やはりこれか。

 

 

いや、こちらのほうが相応しいか。

 

 

布選びもまた大切な建築の仕事です。

 

こうして意味のある建築に近づきます。

 

 

 

 

ブランドロゴ考案

某ブランドのロゴ作成の依頼を受けて、その案を練り直しています。

 

建築設計は空間からはじまり、構造、設備、素材やパーツの全ての構成で建築を考えますが、ロゴはそれ自体で全てを表現しなくてはならないので、全く異なった考え方となります。

 

そのブランドのイメージや展開の仕方、デザインや作り手の思いを形に置き換えます。

 

設計で携わる建築に関わるロゴはイメージしやすく比較的考えやすいのですが、他業種のブランドロゴとなるとイメージを具現化するのに時間がかかってしまいます。

 

一目見て意味が分かってしまうものはロゴではなく絵なので、意味を保持しながら、見た目に無理がなくシンプルで、それでいて印象的な形状を模索します。

 

何かの動作を具現化したり、文字を変化させたり、物に置き換えたりと、様々な方向で意味と思いの表現を試みます。

 

何かにとらわれ思考が固まると、手を動かしていても同じ線を何度も引いてしまい、その形状から脱却できないという状況に陥ります。

 

こうなると何度線を引いても駄目、怖いくらいに手が同じことを繰り返します。。。途中で線を曲げようとしても曲がらない。。。

 

そんな大袈裟なと思うかもしれませんが、強い印象を持って繰り返しているとなるんですよ、これが。

 

こうなるまで考えさせてもらえるというのは、我々にとっては有難いことです。

 

前と同じ、あの時のようにとか、安易に考えているといつか何も生み出せなくなるでしょう。

 

苦しくも考え続けることのみが、前に進み新しく発展させる唯一の手段だと思います。

 

 

 

カテゴリー : pickup | 芸術

投 稿 日 : 2018年3月14日

ジャクソン -JAXON-

大阪のJAXON(ジャクソン)のショールームを見学させていただきました。

 

展示されている浴槽に入らせてもらい、サイズ感の確認を行うためです。

 

実際に図面に落としこめても、感覚が伴わないと、お客さんに提案はできません。

 

日本では馴染みの薄い浴槽となると、普段の感覚とは全く異なってきます。

 

それに加えて、排水方法、ジェットとブロアのポンプ、空気を送り込むための装置などの納まりも設計上知っておかなければならない重要なことも話を聞くことができました。

 

JAXONの浴槽は、80種類以上のラインナップがあります。

 

 

 

その中の大きなものから小さなものまで10種類程度が大阪で展示されており、それぞれ体験しましたが、一番しっくりきたのが、もっとも小さな浴槽でした。。。

 

 

バルセロナで住んでいたアパートも広い洗面室に浴槽とトイレがひとつながりに置かれていて、浴槽の中でシャワーを浴びます。

 

そうなると洗い場を兼ねられるある程度大きな浴槽でないと、窮屈で辛い。

 

そういった意味である程度の大きさは必要かと思います。

 

こういったことも身をもって知っていると、お客さんへの伝え方も変わってきます。

 

こういったことを集積して、頭の中のイメージの輪郭をより濃くして、そこからの派生を考えたりすることが、設計に大きな力を与えてくれるのです。

 

家事、炊事、外食、街を歩く、遊ぶなど、全て設計するという目線で日常生活を送らないと駄目でしょう。

 

それに加えて、もっとも必要なのが柔軟性。

 

昨晩、「明日、マイケルの日やな。」と話掛けたところ、

 

「なんすかマイケルって?」と心を濃灰色の鉄の扉で閉ざしたような言葉が返ってきました。

 

「マイケルやろ明日、マイケル!!」

 

「マイケルぅ?」もう一重扉を閉めたような音が聞こえました。

 

何度も言わされると辛いのですが、固く閉ざされた鉄の扉を開放するまで、私は言い続けました。

 

こういうことなんです、設計って。